フランスは田舎が美しい! その7 アルビ

 5月30日
 朝食を済ませ、チェックアウト。バゲージをホテルに預け、
きょうは画家ロートレックの生れ故郷のアルビへ。
 朝から青空が広がり、ミディ運河の水面も輝いて見える。
ただし、水は残念ながら、透明感はなく、濁ったグリーン
なのだが……。

 トゥールーズ駅9時発の列車に乗る。たった1車両だけ
なので車内は満席。それでも何とか座ることができ、
1時間30分ほどでアルビ駅に到着した。

 駅前から旧市街の入口まで、10分ほど歩くと、目の前に
巨大な、ダムのようにがっしりしたつくりの淡いレンガ色の
建物が見えてくる。見えると表現するよりも、迫ってくると
いう感じだ。
 サント・セシル大聖堂だ。

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 壁の高さ40m、全長113m、塔の高さ78mもある要塞の
ような姿に圧倒される。何なの、この大きさ!
 全体をカメラに納めるには、かなり下がらないと、だめだ。

 アルビは、13世紀にキリスト教の異端とされたカタリ派の
人々が大勢いたところで有名だ。
 当時ローマ法王により派遣されたフランス北部の人々で
組織されたアルビジョワ十字軍により、カタリ派の信者は
私たちが明日行く予定にしているカルカソンヌ、さらに南の
山岳地帯の砦に立てこもったが、制圧されてしまった。
 市民も含めて数多くの人々が殺害された歴史がある。

 そんな血なまぐさい歴史の中で、この大聖堂は要塞と
して、あるいはローマ・カトリックの威厳を示すために、
こんなに巨大な建物になったらしい。そういう歴史を胸に、
このサント・セシル聖堂の前に立った。

 外からは要塞のように見えるこの大きな聖堂は、中に
入ると、イメージは一変する。

 この地方特産の藍色のパステル染料で描かれた色鮮やかな
模様や、フレスコ画の巨大な壁画「最後の審判」などがあり、
内部でもまた圧倒されてしまう。フランスの教会で一番豪華な
内部装飾と言われている。

 アルビのサント・セシル聖堂に足を延ばして訪れた
甲斐がありました!

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 サント・セシル大聖堂からすぐのところにトゥールーズ・
ロートレック美術館がある。
 工事中で道沿いに囲ってあるシートにもロートレックの
絵が描かれていて、ここが美術館なんだと想像できた。
入館料1人5.5ユーロを払って、中に入る。
 ここは12時になると、いったん閉館になり、また午後2時
に開館する。12時まで1時間弱ぐらいしかなかったので、
急いで見て回ることに。

 馴染みのあるポスターはもちろん、それ以外の絵画や
数々のデッサンなども並べられていた。
 展示されている部屋のレンガづくりの天井も、なかなか
雰囲気があってよかった。

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 美術館を出て、坂道を下っていくと、タルン川に出る。
橋の上から、いま見てきたサント・セシル大聖堂や、
レンガ色の屋根が連なるアルビの美しい町並みが望める。
またまた、この風景は絵になるなー。
 橋の中央で前後左右、何枚も写真を撮ってしまった。

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 橋から、中世の面影そのままの旧市街の路地を散策
しながら、大聖堂前の広場に戻ってきた。

 今日のランチはと……。おいしそうなお店はないかな。
大聖堂前にスペイン料理のレストランを見つけた。
 ここでランチにしましょう!まずビール。そして、定食の
パエリア。これは安くて、美味しかった。
 大聖堂を見ながら、素敵なランチタイムを過ごせた。

 昼食後、アルビ駅まで歩いて戻る。くすんだピンク色と
白の駅舎には「SNCF」という紺色の看板と丸い時計、
それにフランス国旗がたなびいているだけだが、
温かみのある可愛い姿だ。

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 私たちは次にタクシーで「天空の街」と言われている
コルド・シュル・シェルに行く予定であった。
 問題はタクシーがいるかだどうか。この街に来て、まだ
タクシーを見ていない。駅前にもタクシーはほとんどいな
いということは聞いていたが、少し待てばやってくるだろう
と思っていたが、やはり来なかった。
 嫌な予感はしていたが、的中してしまった。

 かなり時間が経ってから、駅の外側の片隅にタクシー
会社の電話番号が書いてあった。
 しかし、電話をして、来てもらって、コルド・シュル・シェル
へ往復して、3時半頃までここに戻ってくるのは
どう考えても、時間的に厳しい。

 ということで、諦めて、駅のホームのベンチで列車の
来るのをひたすら2時間待った。
 駅前にはカフェもなく、駅にも暇をつぶせるようなものは
なく、暑い中、ただ、ただベンチに座っているだけだった。

 アルビ15時50分発の列車に乗ったが、また1両だけで、
冷房もあまりきかず、暑かったが、待ちくたびれて、疲れて
しまったせいか、熟睡してしまった。
 トゥールーズ駅に17時30分に到着。

 ホテルに戻り、預けておいたバゲージを受け取り、時間
まで中庭でゆっくりした。これからまた、今夜の宿泊地の
カルカソンヌに向かうのだ。トゥールーズ19時発の列車で
約40分で到着の予定だ。

 トゥールーズ駅は地下鉄も含めると、9回目の利用。
初日の「SNCF」のストライキから始まった、この駅との
お付き合いも、これでお別れだ。
 カルカソンヌへは1等車もある幹線路線らしい列車で
予定通り到着した。
 
 今夜のホテルは駅前のテルミニホテルだ。入口も内部も
アールヌーボーのしゃれた装飾があり、建物は古いけれ
ども、どっしりしていて、クラシカルな感じがすてきだ。

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 チェックイン後、近くのスーパーマーケットに行き、ワインと
グレープフルーツ、リンゴを買い込み、ホテルの部屋で夕食。
ワインは地元のラングウッドの赤ワイン。パンはトゥールーズ
のホテルで朝食時にいただいてきたものだ。
 このあと、カルカソンヌの夜景を見に行くので、
あまり酔っ払ってしまうわけにはいかないのだが……。
このワインも美味しかった!
 
 なかなか日が暮れず、暗くなった10時半頃になって出発。
用心のため10ユーロ程度のお金と、メディアを入れ替えた
カメラだけを持って、夜の街に出た。

 ほとんどお店は閉まり、人通りもあまりない石畳の道を
約20分歩いて、オード川にかかる橋に到着。

 お城のライトアップが目に飛び込んできた。光を浴び、
ぽっかり城壁全体が暗闇に明るく浮き上がって見え、
現実の世界とは思えないような、美しい光景に出会えた。
世界遺産、カルカソンヌ「ラ・シテ」の圧巻であった。

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この記事へのコメント

洋子
2009年07月27日 08:07
なかなか一般のツアーでは行けない場所の歴史的背景や、周辺のガイドなどとても楽しかったです。
スーパーでお買い物をしたり、暑い所で列車を2時間
待ったり・・と個人旅行ならではの体験でしたね。洋子

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